こんにちは!ロドニーです。
去る5月のGWに入る前、少し早いお休みを頂いて台湾に帰省してきました。
実は台湾の従兄弟の結婚式に関しての記事を執筆中です。
その中に台湾の伝統的な結婚式の流れの説明を入れる予定でしたが、全部丸々しっかり書いてしまったらとんでもない長文になってしまう事が判明しました・・・汗
日本のWebサイトには台湾の結婚式を詳細に書いた記事が見当たらなく、良い機会なのでここに台湾の伝統的な結婚式の流れを整理して書いて行きたいと思います!
伝統的な台湾の結婚式の流れ
台湾の伝統的な結婚式ってどんなものなの?日本との違いはあるのか?
私自身でも知らなかったので、今回の結婚式参加を機会にちゃんと調べてみました。
参考にさせて頂いたサイトはこちら。完整版結婚流程
翻訳ではなく意訳なので、細かい部分で間違いがあるかもしれませんが、その点がご愛嬌で。
それでは!以下からが結婚式当日の1日の全体的な流れとなります!
お祈り【祭祖】
起床後、まず一番最初に親族一同でお祈りをします。
神様とご祖様に本日の婚礼が無事に終わるようにお祈りを捧げるのですが、これは新郎新婦ともにそれぞれの実家でお祈りを捧げます。
その後、普通に朝食を取り、結婚式の支度を始めます。
新婦のお迎え【迎娶】
リボンで装飾した車両で新婦を迎えに行きます。
新婚の車両にのみ車の前方から後方までに繋がったリボンが装飾されます。
車両の数は4を避けた偶数が縁起が良い数とされており、偶数の台数を揃えて花嫁を迎えに行きます。
※特に6または12が好まれる。
一般的に一番先頭の車両が先導車両で、新婚の乗る車両は二番目に配置され、付き人はそれ以外の車両に乗ります。
家族との食事【食姊妹桌】
新婦は家族と共にお別れと祝福の昼食を共にして、新郎の到着を待ちわびます。
爆竹【鳴炮】
新婦の自宅約100メートル手前程で停まり、到着の合図の爆竹を鳴らして新婦に知らせます。
新婦の家族は新郎を迎える準備が整ったら爆竹を鳴らし返します。
※中華圏では祝い事で良く爆竹を鳴らしますが、これには邪気や悪運を追い払う意味が込められています。
新郎歓迎【迎接新郎】
新郎と仲人の乗る迎車が新婦の家に到着したら、新婦側の親族の小さい男の子が新郎を歓迎して迎え入れます。
紅包(日本で言うお年玉・ご祝儀)を男の子渡して感謝を示し、新婦の自宅に入ります。
※中華圏で小さい子供は幸せを運ぶ縁起の良い物とされて大切にされいて、結婚式の儀式でもこの後でも大切な役目があります。
エッグティー【雞蛋茶】
新婦側の家族は卵の茶や甘いスープの甘い紅茶を用意して新郎一行に振る舞います。
※エッグティーとはゆで卵2個が入った甘い特性スープの事。
お別れ【討喜】
新郎は花束を用意して新婦を連れて出発の準備を行います。
このとき新郎は花嫁の親友達から故意的に質問や問題を出されます。
新郎はその問いに答えて新郎としての試験合格となります。
出発のお祈り【拜別】
神様とご先祖様に新婦として旅立ちのお祈りを捧げます。
新婦は両親への感謝し、父親は新婦のベールを被せて送り出します。
出発【出門】
時間が来たら仲人は地面に躓いたりしないように黒い傘か竹ザルを新婦に差しながらエスコートして迎車に乗せます。
これは新婦の縁起や幸運が逃げないよう保持させる事を意味しています。
この時、新郎側の仲人は青竹とサトウキビを迎車の屋根に設置して、豚肉と紅包を括り付けます。
※豚肉には子沢山子宝に恵まれるように、竹には長老長寿の意が込められています。
竹ザルとは以下の様なザルです。
ここのサイトを見ればイメージが伝わります。
水撒き【潑水】
新婦が出発した後、母親はお茶碗一杯程度の水かお米を周囲に撒きます。
結婚後に新婦が実家の事を考え過ぎて寂しくならないように、十分な食物と洋服を用意してお祝い共に送り出します。
扇子投げ【擲扇】
新婦は紅包の付いた扇子を二つ手元に持って送迎車に乗ります。
送迎車が動き出すと同時にそう内の一つの扇子を窓の外に投げます。
外に投げられた扇子は新婦の兄弟が拾います。
これは悪い習慣を捨て去り、良い習慣だけを新郎の家族に持ち込む事を意味しています。
祝砲【燃炮】
先頭の送迎車がお祝い用の爆竹を鳴らして出発します。
それを見送る新婦側も爆竹を鳴らし返します。
これには邪気や悪運をお祓いする意味もあります。
それぞれの迎車に乗る人数は偶数が良いとされています。
迎車は来た道を戻ることは許されず、違う道を通って新郎の自宅へ向かいます。
【拜轎】
迎車は新郎の自宅100m手前に達したら爆竹を鳴らして知らせます。
この時新郎側の親族は迎え入れる準備がOKな事を爆竹を鳴らし返して合図します。
新郎側の親族の小さな男の子が二つのオレンジかリンゴを持って新婦を迎えます。
新婦は果物に手を当てて軽く触り、紅包を男の子に渡してお礼と感謝の意を表します。
新婦迎え入れ【牽新娘】
新郎と仲人が最初に迎車を降りて次に仲人や縁起の良い親族が新婦の下車を手伝います。
出発時と同じように竹ザルか黒い傘を新婦に差しながら新郎の自宅に入りますがこの時、自宅入り口の手前に火鉢と瓦を必ず用意します。
新婦はそれを右足から跨いで、瓦を足で割ってから自宅に入ります。
入る時には周辺に少しの鉛粉を撒きます。
唸人(恐らく結婚保証人?)がまだ到着していない場合は、リビングで雑談等をしながら親交を深めます。
新郎側の親族は青竹をサトウキビを迎車から取り外し、玄関の入り口に掲げます。
豚肉と紅包も同様に新郎側の親族が取外します。
新郎新婦としてのお祈り【祭祖】
新郎宅に到着後、新郎新婦は神様とご祖先様にお祈りを捧げます。
新婦は両手で新婦のベールを脱がし、晴れて夫婦の契りが交わされました。
これでお祈りの儀式は終わりです。
お茶会【敬茶】
新郎側の親族が新婦に対して家族の紹介をします。
新郎新婦はお茶を乗せたお盆を持ちながら親族の方々にお茶を手渡します。
そのお茶を飲みながら、親族は紅包をお祝いの気持ちとして送ります。
新婦は実用品等をお礼として用意してお返しに贈ります。
寝室入り【進洞房】
竹ザルをベッドの上に置き、新郎新婦は共に幅長の椅子の上に座ります。
寅年の友人や親族は寝室への入室及び儀式に参加する事が許されません。
その後、新郎側の親族女性(祖母等)が、甜湯(日本で言うおしるこ的な物)を持ってきて新郎新婦がお互いに食べさせ合います。
そして、小さい男の子にお願いしてベッドの上に寝転がってもらいます。
披露宴【喜宴】
いよいよ長かった結婚式も終盤に差しかかかります。
式場に移動して新郎側の親族は友人・知人の為に披露宴の準備を行います。
披露宴では新郎と新婦の両親は一緒に各テーブルに座り食事を共にします。
披露宴の終わりには新郎新婦はキャンディー手渡しながらお礼を述べて客人を送り出します。
結婚3日目【歸寧】
結婚3日目、花嫁の兄弟は花婿の家に行き、新郎新婦を新婦の実家に招待します。
ほとんどの場合、その日は新婦の実家に行き家族と共に昼食を一緒に食べて日没前に花婿の家に帰ります。
以上が伝統的な台湾の結婚式の流れになります。
伝統を重んじた結婚式
日本での結婚式で慣れてしまった場合、台湾の伝統的な結婚式は非常に手間な事が多いと感じてしまうかもしれません。
こうやって調べて行くと一つ一つの行いに縁起の有る意味が込められているんだなと思うと、非常に味わい深いです。笑
中華圏では親族の繋がりや情を今でも厚く重んじる文化である為、それほど婚姻の義が重要で大切な事だとされている表れとも言えます。
それでも忙しい現代人からしたら面倒だと感じられているらしく、最近はある程度の部分は簡略化されて、ここまで厳格な内容に従う家庭は徐々に減少傾向にあるようです。
人生で初めての台湾の伝統的な結婚式の参加で、とても新鮮な体験ができました!
次回は従兄弟の結婚式当日の現場をまとめてみたいと思います。
また次回!