はい、ロドニーでおます。
今年の4月後半は短期でお休みを頂いて台湾に行ってきました。
今回の帰省の最大の目的は。。。
従兄弟の結婚式への参加!
そんな従兄弟(以下、テリー君)の結婚式は去る4月19日(金)に執り行われました。
台湾の一般的な結婚式ってどんなものなの?
台湾は親日国とは言え、結婚式を含めた文化面の情報って普段は接する機会がありませんよね。
本日はそんな気になる台湾の一般的な結婚式の様子についてご紹介しちゃいます。
日本とは一風も二風も変わった台湾の結婚式をお届けします。
目次
潜入!台湾の結婚式
以前の記事で台湾の伝統的な結婚式の流れを紹介しました。
【完全版】台湾の結婚式の流れ!
続きを見る
記事をご覧いただくとわかるのですが、中華圏の結婚式とは華やかさよりも宗教的な色合いが濃い伝統的できっちりした式典となります。
近年は可能な限りの行事が省略されて簡素化が進んでおり、厳格な内容に従う家庭は徐々に減少傾向にあるようです。忙しい現代人からしたらめんどくさいよね・・・。
そんでもって、4月19日は金曜でおもいっきり平日。
祝日なんかではなく台湾も同じでめっちゃど平日です。
平日に結婚式が行われるなんて日本ではあまり馴染みがありませんね。
平日なのに結婚式をする理由
台湾で一般的に平日でも結婚式が行われる理由、単純です。
縁起が良いから。
特に日本と比べ、台湾ではまだまだ信心深さの残る社会。
平日週末に関わらず、宗教上の理由と方法で縁起の良い日にちを選んで結婚式を行うことが常識です。
友人を気遣って週末の縁起の悪い日に結婚式を執り行おうとすればもう大変。
両親や祖父母にとにかくガミガミうるさく口撃されます。笑
結婚式の縁起の良い日の選び方
縁起の良い日は、西暦ではなく農暦の良い日から選びます。
農歴とはいわゆる旧暦。
中国・台湾で昔から使われている暦で、日本でも明治末まで使われていました。
算出の仕方としては新郎新婦の両親の農暦の誕生日を元に、どの日付が結婚式に適しているかを算出するとのこと。
指定された日付を逃すと、次の縁起の良い日付の周期が回ってくるまで長く期間が空く場合も。
私の従兄弟の場合、次は8月になっていたと。なげーw
台湾の結婚式
朝7時に起床。起きたらすぐに親族一同で神様にお祈りです。
この時点で既に台湾の伝統に沿っての結婚式が始まっています。
三線ジャージの人物が本日の主役、テリー君。
神様の次にご先祖様にお祈りです。おじいちゃんとかね。
何回祈るんだ。
お祈りの後は軽く朝食を取ってから本格的な支度に入ります。
9時頃になると関係の近い親族がワラワラと集まり、ゆっくり雑談をしながら準備をします。
新郎新婦の搭乗する車両にリボンを取付る作業。
ご近隣におめでたい日だとアピールします。
新郎のテリー君もやってる。笑
手伝おうとしたら親戚のおばさんに、
と、複数の親族に怒涛の勢いで怒られ、私の行為が遮られました・・・
一体なぜ・・・?
【豆知識】中華圏に残る寅年差別
実は台湾の結婚式では新郎新婦に付き添う仲人の干支が重要な役割を持ちます。
その中で唯一、寅年だけが披露宴を除く主要な儀式に参加することが許されません。理由として寅年は凶暴で新婦に危険や不幸を運ぶ存在だとされているからだとか。ヒドイー
結婚式当日は何をするにも邪険に扱われ、お手伝いニートになります。何もすることがない。
逆に縁起の良いとされているのは辰年で、その理由は昇り龍で運気が上昇し幸運を運ぶ存在とされており、結婚式当日は仲人としては超人気者で何をするにも引っ張りだこ。
新郎新婦と同じレベルでバタバタする人もいるくらいで、お手伝いに困ることがありません。
寅年でよかった。(苦笑)
いや、このテクノロジーの発展した時代に、”生まれ”が原因でリアル差別されるのは初体験。
貴重な体験や。
いざ!新婦をお迎えに出発!
10時頃には支度も完了。
親戚のおじさんの運転で新郎が新婦をお迎えに出発します。
幸せそうな笑顔がウザ…じゃなくて眩しいです。
ここからいよいよ寅年の本領発揮。
新婦の実家で行われる儀式に参加することは許されず、絶対に新婦に会わせないように徹底的に隔離されます。※お家の隅っこで待機。w
いってらっしゃい。
新婦の実家で行われる儀式は親族の写真から拝借してお送り致します。w
新婦のルナちゃんです。
新郎のテリー君と親族をお茶でおもてなし。
おもてなしが一段落したら指輪の交換を行います。
新郎にも新婦側のご両親からネックレスを装飾してもらいます。
中華圏の結婚式では新郎にもネックレスなどの宝石を装飾する風習があります。
本日の主役であるので豪華に着飾らせます。
いや〜幸せそうですね。こっちまでニヤけるわ。※寅年の私はこの場には居合わせておりません。w
ここまでの一連の儀式を済ませたタイミングで、新郎新婦が新郎宅へと向かう頃合いとなります。
嫁入りの儀式
いよいよ婚礼も終盤の嫁入り(寝室入り)の儀式を迎えます。
新郎新婦を乗せた迎車は13時に到着するように新郎の自宅を目指します。
もし早めに到着しても13時ピッタリにならないと新郎の家に入る事が許されません。
これは伝統的に行われている婚礼の風習で、13〜15時の間だけ新郎宅に入る事が許されるとのこと。
15時ギリギリだと縁起が良くないので基本的に13時ピッタリには入れるように計画しているとのこと。
なんでこんな風習があるのか関係者に聞きましたが、
と、実はみんな本当のとことは理解していない模様でした。笑
謎のまま。w
新郎の自宅100m手前に到着したら爆竹をならしてご近所さんにもお伝えします。
新郎側の親族の子供がりんごを持って近づき、新婦はそれに手を触れます。
お礼の紅包(お年玉的なもの)を渡してお礼の気持を示します。
新郎は子供と共に新婦をエスコート。
新婦が新郎の自宅へと招き入れて、このまま寝室入りの儀式が行われます。
台湾の婚礼もいよいよクライマックスの儀式となります。
新郎新婦は共に寝室へ足を運びます。
寝室は夫婦にとって神聖な場所とされており、寝室で新婦のベールを脱がせる事で妻として迎え入れる事が完了します。
後ろのカメラマンはきっと辰年のやつだ。
寝室で誕生した新たな夫婦は、甜湯(日本で言うおしるこみたいな食物)をお互いに食べさせ合います。
これには、夫婦の仲が甜湯の様に甘く、素敵な日々を送れるようにとの願いが込められているとのこと。
これにて婚礼の儀は一通り終了となり、契りを交わした二人は晴れて正式な夫婦となりました。
二人は夫婦としての歩みをこの寝室から始める事となります。
※何回も言いますがここまで寅年の私の出番は一切ございませんw
婚礼の儀式が終わり、残すは披露宴のみ。
披露宴までの空いた時間は親族で談笑等をして時を過ごします。
寅年の私はこの談笑の時間から合流を許され、軟禁状態を解放されます。
これはやっとの事で私が撮影した一枚です。w
談笑もほどほどに新郎と新郎側の親族は引き続き披露宴の準備に取り掛かります。
日本とここが違う、台湾の披露宴
親族一同で披露宴の開場に向かいます。
式場は新北市の某所ホテル。
日本での披露宴を含めた結婚式といえば数百万単位での出費が当たり前。
気になる台湾での結婚式費用の相場ですが、一般家庭ではおおよそ50万NTD(180万円位)くらいが目安だとのこと。
仏滅の日に式場が安くなると同様、台湾でも縁起の悪い日は特に式場が安くなるとか。
遅めの17時半頃から受付が始まります。平日ですからね。
が、招待状には18時開場と書いてあるだけで開始時間は書いていません。
ポツポツと人が集まり始めます。
寅年の私もここではお手伝いが可能。全力で賓客をおもてなしします。w
受付のテーブルです。新郎新婦の素敵な写真が飾ってあります。
台湾の写真撮影に関してですが、作品に対するこだわり・技術・アウトプットされる作品が本当にすごいです。
余談ですが、日本からも記念写真を撮影してもらう為に、わざわざ台湾に足を運んで作品を撮影してもらう夫婦やカップルも近年増えております。
披露宴会場の風景。
台湾の披露宴はかなりの大人数を招待して執り行われるのですが、わちゃわちゃするのが苦手なテリー君夫妻は本当に親しい知人のみの招待。披露宴は比較的小規模に抑えて行いました。
招待状には18時からと書いてあるの結局、披露宴は19時過ぎにスタートしました。結構ゆるいです。w
ようやく、お待ちかね新郎新婦入場です。
賓客にご挨拶をして、シャンパンをグラスに注ぎます。
ここら辺は日本の結婚式と大差はないかもしれません。
新婦のルナちゃんがお色直しをして再入場。
お似合いの夫婦ですね~。
ケーキ入刀の共同作業の光景。
披露宴のシステムで驚いたのが、プロジェクトマッピングを活用した演出です。
日本の披露宴会場だと導入されている式場は少ないのでは?
所々で利用されるプロジェクトマッピングの演出は非常に印象に残るものでした。
来場者を交えてゲームを行ったりもしました。
全員が参加可能な一体感のある温かい披露宴だな〜と感じたのが率直な感想。
そして約二時間の披露宴も終盤に入ります。
披露宴が終わり、出口で最後のお色直しをしたルナちゃんとテリー君がお客様をお見送りします。
締めは仲良しの友人達とのワンショット。
お気付きの方もいるかもしれませんが、日本とは違って正装ではなく私服での参列が目立ちます。
ゲン担ぎの日程上、平日に行われる事が多い台湾の結婚式。
参加者は仕事終わりに参加するのが一般的なので全く問題ありません。
無事に結婚式・披露宴が終了!
外は既に真っ暗。
長い長い一日が終わりました~。
無事に大きなトラブルも何事もなく結婚式と披露宴が終わり一安心です。
台湾式の結婚式はいかがだったでしょうか?
個人的には日本では結婚式がサブで披露宴がメイン、台湾では結婚式がメインで披露宴がサブの様な印象でした。
兄弟の様な関係の従兄弟。
大切な人の結婚式に参加できた(途中は隔離されたw)事は素直に嬉しいし、心からの祝福の気持ちで一杯です。
テリー君、ルナちゃん、末永くお幸せに~!
また次回!